主にPCI(経皮的冠動脈インターベンション)で、マイクロカテーテルなどのOTW(オバー・ザ・ワイヤー)デバイスの出し入れを、ガイドワイヤーを延長する事無く、行える便利なデバイスがカテーテルエクスチェンジデバイスになります。
このカテーテルエクスチェンジデバイスの使用方法や解説を記載しましたので是非参考にしてください。
PCI用ガイドワイヤーについての説明はこちらから↓

PCI用の貫通用カテーテルについてはこちらから↓

保険請求分類
血管内手術用カテーテル 交換用カテーテル ¥18,100
医事コード:710010725
使用方法
PCIでマイクロカテーテルを使用してガイドワイヤーを挿入したところから解説します。
ガイドワイヤーを進めたら、マイクロカテーテルのみ抜去したい
対象血管にガイドワイヤーが送り込めたら、マイクロカテーテルを抜去します。
この作業で、ガイドワイヤーが抜けてこないよう、右手でしっかりガイドワイヤーが動かないよう固定し、左手でゆっくりマイクロカテーテルを抜いてきます。


ガイドワイヤーの固定の限界
手元でガイドワイヤーを固定しながらマイクロカテーテルを引き出すと、ガイドワイヤーの長さが足りなくなり、手で固定できなくなります。


KUSABIなどのカテーテルエクスチェンジデバイスの準備
KUSABIなどのカテーテルエクスチェンジデバイスにインデフレーターを接続して、準備します。
カテーテルエクスチェンジデバイスの種類によっては付属のシリンジでバルーン拡張が可能な物もあります。


◎シリンジとインデフでの拡張の違い
シリンジ[メリット]・・・簡易的にバルン拡張ができ手技がスムーズ
シリンジ[デメリット]・・・ワイヤー固定力が低い
インデフ[メリット]・・・ワイヤー固定力が強い
インデフ[デメリット]・・・インフレーションとデフレーションが手間&重い
カテーテルエクスチェンジデバイスの挿入と拡張
カテーテルエクスチェンジデバイスをガイディングカテーテル内に挿入
ガイディングカテーテル内でバルーンを拡張して、バルーン部分でガイドワイヤーを押さえ付け、ガイドワイヤーを固定する。
カテーテルエクスチェンジデバイスでガイドワイヤーを固定したら、マイクロカテーテルを抜去する。


カテーテルエクスチェンジデバイスとマイクロカテーテル抜去して完了
マイクロカテーテルを抜去したら、カテーテルエクスチェンジデバイスをデフレーションして、ガイディングカテーテルから抜去して完了


上記の手順はマイクロカテーテルの抜去の手順でしたが、逆に挿入時にどうするかなんですが、挿入時は上記の手順の逆になります。
1、ガイディング内にエクスチェンジデバイスを挿入しバルーン拡張
2、バルーン拡張しガイドワイヤーを固定したらマイクロカテーテル挿入
3、マイクロカテーテルのハブ(後端)からガイドワイヤーが出たらエクスチェンジデバイスをデフレーションして抜去し、右手でガイドワイヤーを固定して、左手でマイクロカテーテルを進めていく
カテーテルエクスチェンジデバイスの種類
KUSABI(クサビ) カネカメディックス

メーカー名 | カネカメディックス |
製品名 | KUSABI(クサビ) |
カテーテル長 | 107cm・117cm |
バルーン経 | 2.75mm |
バルーン長 | 15mm |
インフレーション最大圧 | 14atm |
適合ガイディングカテーテル | 6Fr・7Fr・8Fr |
適応症例 | PCI(冠動脈インターベンション) BPA(バルーン肺動脈形成術) |
EZ Keeper(イージーキーパー) メディキット

メーカー名 | メディキット |
製品名 | EZ Keeper(イージーキーパー) |
カテーテル長 | 117cm |
バルーン長 | 20mm |
インフレーション最大圧 | 14atm |
適合ガイディングカテーテル | 6Fr・7Fr・8Fr |
適応症例 | PCI(冠動脈インターベンション) |
付属品 | 耐圧一方活栓 ✕1 コントロールシリンジ2ml ✕1 |
Victoria(ビクトリア) 東海メディカルプロダクツ

メーカー名 | 東海メディカルプロダクツ |
製品名 | Victoria(ビクトリア) |
カテーテル長 | 107cm・117cm |
バルーン長 | 10mm |
インフレーション最大圧 | 14atm |
適合ガイディングカテーテル | 6Fr・7Fr・8Fr |
適応症例 | PCI(冠動脈インターベンション) BPA(バルーン肺動脈形成術) |
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